子連れ離婚後の住むところを決める時に考えておくべきこと
離婚後、新たな人生のスタート拠点となる住居は、とても大切な場所です。
離婚経験者は、どこで生活をしているのでしょうか?
ここでは、離婚後の住むところについてお話します。
賃貸住宅
離婚後の住宅として半数以上の方が利用しているのが、賃貸住宅です。
自身の都合がいい場所に、最適な広さと間取りの住宅を探すことができますし、元夫と物理的に距離を取りたい、元夫に知られないところに住みたい、といった個別の要望にも柔軟に対応できる点で賃貸住宅は魅力的です。
一方で賃貸住宅に入居する場合、資金面での準備および継続的に支払いを行うだけの経済力が必要です。 賃貸住宅の契約には、費用がかかります。それだけでなく、家具・家電をそろえ、引っ越し代も考慮すると、まとまったお金が必要となります。
また、家賃だけでなく、定期的に更新料も発生しますので、途中で財力がつき、退去することになれば、初期費用のほとんどを無駄にしてしまうことになりますので、ご自身の財政状況を冷静に見たうえでの判断が大切です。
実家
離婚後、親の家に転居した人は3分の1にのぼります。
仕事に就いていない、貯金がない、子供がいる、といった場合には、離婚後に仕事を探したり、経済的な自立を目指したり、子供の預け先を探したり、やるべきことは山積みです。
一度にたくさんのことを進めるのは心身ともに大きな負担となりますので、頼れる実家があるのであれば実家に転居することは得策です。
とくに子供がいる場合には、資金面での援助を期待できるだけでなく、子供の世話においても実家に頼ることができる点は大変心強いですね。
ただし、親と同居した場合に、保育園の入園が難しくなる、入園できたとしても世帯収入をベースに保育料が算定されるため、保育料が高めになりやすい、また、甘えてしまうため、なかなか自立できないといったデメリットもあります。
いずれは、独り立ちをするという意識をしっかり持ちつつ、ファーストステップとしての実家利用がいいのかもしれません。
持ち家
離婚後、賃貸住宅を借りた方、実家に戻った方がほとんどですが、数パーセントの割合で、婚姻期間中に購入した持ち家に住み続ける方がいらっしゃいます。
引っ越しに関わる手間や費用をかける必要がなく、子供がいる場合は、子供の生活の変化を最小限にとどめることができる、という点で魅力的な選択肢です。
ただし、ローンの支払いが残っている物件に住む場合は、離婚時に残りのローンの支払いをどのように行うか明確にしておき、多額の債務を負うことのないように整理が必要です。
また、住宅にかかる固定資産税の支払い、メンテナンス等についても、考えなくてはなりません。
その他の住まいの選択肢としては、一般の賃貸住宅よりも家賃が安価な公営住宅や職場で提供される社宅や寮を利用するケースもあるようです。
いずれの選択肢を選ぶにせよ、衣食住の一つである住宅は生活基盤としてとても大切です。各ご家庭の事情や子供への影響等を考慮した上で、最適な選択をして欲しいと思います。
そして、離婚を考えるにあたっては、離婚後の住まいを必ずセットで検討しておくことをおすすめします。