安心できる場所はありますか？

目をつぶると
私は、大きな木の下で
寝転んでいて
そこから見える青い空が
浮かんできます。

それが、なんとも言えず
気持ちが良く
幸せな気分になります。

そこは私の幸せの場所
安心できる場所なんだと
感じるのです。

あなたには
安心できる場所がありますか？

・不安な日々

別居から離婚に至る数年
私は毎日目が覚めると
重苦しい気持ちだった。

頭の中も
心の中も
不安で憂鬱だった。

それでも朝は来る
それでも毎日
仕事に家事に
やるべきことは
待ってくれない。

一日が始まってしまえば
なんてことはなく
日常は過ぎる。

そして又夜がきて
朝がくる。

だけど不安で憂鬱な気持ちは
私の心のなかに
黒い雲のように広がり
消えることはなかった。

お金のこと
子供たちの事
たくさんの心配ごとが
私一人の肩にのしかかっていた。

誰にも助けを求めることが出来ず
誰にも相談することもなく

私は一人で光の見えない
長い殺風景な道を
歩いているようだった。

後悔と反省
過去を振り返っても仕方ない

とわかっていても
振り返ってしまう。

そしてさらに
不安と恐怖が襲ってくる。

家にいても
外出先でも
友人に会っていても
実家に帰っても

私の心の落ち着く場所はなかった。

その時私には
安心できる場所は
まったくなかった。

・動きだした日々

離婚調停が始まり
不安は一層大きくなった。

眠れない日々が続いた。

どんなにあがいても
もがいても
前に進むしかない。

動きだした船に
私は乗るしかなかった。

ただ動き出したことで
私はもう
振り返ることはしなかった。

前を向いて歩いていくしかない。

覚悟が段々できてきた。

子供たちのためにも
そして
何より自分のために
強くならなければならない。

私自身が安心できる場所を創らなければ
子供たちも安心できない。

不安や恐怖や憂鬱な気持ちを
全てエネルギーに変えて
その時私は生きていた。

・否定できない場所

今居る場所が
たとえ辛くて
苦しくて
いたたまれないところであっても

それはどうあがいても
逃れられないとしたら…

そこから
逃げたい、逃げたいと
思ったとて
到底逃げられないとしたら…

私は受け入れた。

そこがどんな場所であっても

意味があり
否定はできない。

完璧な場所なんて
ありはしない。

自分の中の怒りも
悲しみも
辛さも
全て私の中にあるのだから。

全て私のもの。

その私の人生に
「在る」ということを
否定せず、経験として
認めるしかないと

思った。

・安心できる場所

離婚してから
私の心の中は
落ち着いてきた。

不安も恐怖も
まだまだ
感じている。

だけど今は
以前とはちがう。

安心のなかにある
不安だ。

わかりずらいかもしれない。

決心して
行動して
自分の出来ることを
精一杯やった後の

達成感と
満足感

どういう結果になっても
それを引き受けるという
覚悟

その感情が
今私に
安心感をもたらしてくれている。

それはもしかして
「自信」というものかもしれない。

今居る場所はとても
平和な場所。

私が感じた
不安や恐怖は
私という人間そのもの。

そして今感じている
達成感や満足感も
私という人間そのものなんだ

ということがわかった。

だからこれからは
いつでもどこにいても
大丈夫

どこの場所にいても
平和でやすらかでいられる。

そんな風に思えるようになった。

自分の安心できる場所
安らかでいられる場所を

自分自身で創ることができた。

人は
いつも安心できる場所を
求めている。

安心できる場所に
居続けてたいと
思っている。

でももしかしたら
もう手に入れているかもしれない。

それに気づくために
不安や恐怖や試練を
経験するのかもしれない。

離婚という経験は
決してマイナスではない。

離婚を選択することに
不安や恐怖がある人

そのままでいたら変わらない。

思い切って一歩前に進んでみたら
きっと違う景色が見える。

今居る場所は
安心できる場所ですか？

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