子連れ離婚をする時に子供にしてあげる大切な事
子連れ離婚をするときは親権や養育費の交渉などで忙しく、子供の気持ちを後回しにすることがよくあります。
離婚後のトラブル回避だけでなく、子供の負担を軽くすることにも配慮しながら手続きを進めていきましょう。
リスクを避けた子連れ離婚
子連れ離婚をするときには、子供に不安を与えるのではないか、環境の変化についていけるのかなど、親権を持つ親にとっては心配することもたくさんあります。
確かに離婚後のケアは必要ですが、子供の気持ちをきちんと汲み取って向き合うことで、離婚してからも落ち着いた状態で新しい生活になじむことは十分可能です。
これは、年齢に関係なくほとんどの家族で言えることです。
すでに中学生、高校生になっていても、不安定な気持ちは同じだと思っておきましょう。
子供は何も言わなくても、親の気持ちを感じる力を持っています。
何事もなかったかのようにふるまうだけでなく、普段以上に子供の動向に注意したり、逃げずにきちんと向き合って話をしたり、すぐに落ち着けるような環境を整えることで、これからも親が守ってくれる、急にいなくなったりしないと安心できます。
離婚で大変な思いをする時期ではありますが、子供と一緒に乗り越えた後は、お互いに助け合って生活していこうという気持ちも強くなります。
できれば親族や友人、自治体やボランティアなどの協力も頼みつつ、無理をしないように一緒に過ごすことのできる時間を多めにとりましょう。
子供の言動に注意
子連れ離婚後は、リスクを最低限に抑えるためにも子供の気持ちをこまめに確認しておく必要があります。
とはいえ、本人が正直に自分の思いを伝えてくれるとは限りませんので、普段の言動をそれとなく観察しましょう。
ある程度成長した子供の場合には、さりげなくどう思っているかを聞いてみることもできますが、小さい子供の場合には体調が悪化したり、精神的に不安定さが感じられるようになります。
例えば、寝つきが悪くなったり夜泣きをする、食欲が減少する、何気ないときにいきなり泣き出したり暴れるなど、今までとは全く異なる様子が見られるときは要注意です。
また、赤ちゃん返りをして過剰に甘えたり、常に側にいたがるようなこともあれば、逆に一切甘えたり話しかけたりしなくなることもあります。
さらに、発疹や発熱、嘔吐などの体の異常が見られるときもあります。
病院に行っても特に原因に思い当たらないといわれたときには、ストレスによる体調不良の可能性が高いです。
態度は変わらなくても、ある程度大きくなった子供にもこれらの体調不良は現れてくることがあります。
言葉だけでなく、体調や態度にも気をつけましょう。
対話が必要
子連れ離婚をするときに、子供がまだ小さいからとあまり話をしない親も多いです。
ある程度大きくなっていれば、どういった事情で離婚をするのか、これからどのような生活になるのかを事前に伝えておくこともできますが、2~3歳から小学生程度であれば説明する必要はないだろうと、黙って引っ越していくパターンです。
しかし、小さい子も意外と周囲を見ていますので、何の説明もなければ不安な気持ちからストレスをためてしまいます。
子供にもわかりやすい言葉で、相手がきちんと理解するような説明をしましょう。
ただし、態度が変化した時には中断して様子を見たり、抱きしめて安心させながら話すなど、子供を主体にした伝え方が大切です。
離婚するときや離婚後に家で不安な様子を見た時だけでなく、保育園や学校などで異常行動が見られたときにもすぐに対応できるように、保母さんや教員にも話をしておくとよいでしょう。
その際、子供の気持ちもきちんと聞くようにします。強引に話を切り上げるのではなく、今の状態に関する不安やこれからどうしたいかなどの希望も受け止めていくことで、子供も徐々に落ち着いてきます。
できるだけ生活を変えない
子連れ離婚後は、どうしても環境の変化が生じます。
今までそろっていた両親の片方がいなくなるわけですから、子供にとっては頼れる存在が半分になったことで大きな不安に襲われるのは当然です。
このような時、話を聞くことも大切ですが、あまり急激に環境を変えないということもリスクの低下に役立ちます。
賃貸住宅に住んでいた時などは、できるだけそのまま親子で住み続けているだけでも生活の変化を減らすことができます。
相手が所有している物件や社宅など、出ていかざるを得ない場合には、現在通っている学校や登下校のメンバーが変わらないところに引っ越すのもよいでしょう。
遠方に引っ越さなければならないときは校区外の登校を申請したり、早い段階から引っ越し先の学校や保育所などに通わせて、子供に新しい環境に慣れておいてもらうことも重要です。
離婚してから自分も仕事を変えたり専業主婦から就職しなければならない場合には、子供の気持ちに気を配る余裕もあまりありませんので、引越しと就職の時期をずらすなどして、徐々に新しい環境にシフトしていくようにしましょう。
特に不安定になりやすい時期ですので、ケアもきちんとしておきましょう。