性格の不一致を理由に離婚するために知っておくこと
離婚する原因トップ
離婚する原因のトップにあるのが男女ともに性格の不一致です。
これって…
ちょっと考えてみてください。
初めから、いえ、30年仲良く連れ添った夫婦でも一致している夫婦っているのでしょうか?
たぶん、ありえませんよね。
ではなぜ離婚原因のトップにくるのか?
今回はそんなお話をしたいと思います。
性格の不一致ってなに?
単純に活字そのままに考えると・・「性格(価値観)が合わない」ということでしょうか。
では性格が合わないってどういうときに感じるのでしょう?
例えばこどもの教育方針。
ママは「教育は私立の学校が一番!大切に大切に育てたい!」
それがこの子の幸せだから。と思っています。
それに対してパパは「絶対、公立へ!もまれてなんぼ!」
私立に行けば、社会に出てから苦労するのは目に見えている。と思っています。
そしてこんな話が永遠に続くとします。
始めはお互いに遠慮しながらの探り合いですよね。
でも、受験シーズンが迫ってくると、ママはそうはのんびりしていられません。
こんなことでは合格は勝ち取れない!
敵は他の受験生ではなく、あなた(夫)だったのね~!とういことになります。
夫のほうは、のら~りくらり。このままお茶を濁していれば月日は過ぎる。
気が付けば一年生さ。と、のんびりしています。
話し合いは平行線のまま、ママは目の前が真っ暗になりますよね。
「私はこんなにとまどい、焦り、走り回っている。
それを、何もせず、感じることもなくただ見ているだけ。
どうしてそんなひどいことができるのかしら。
こんなに思いやりのない性格だったなんて思いもよらなかったわ。」
そして思います。
こんな人と一緒にはいられない。
夫婦でいると、子供に悪影響を与えるだけ!
すっきりと子連れ離婚して受験に臨まなくては!
法廷離婚事由に、「婚姻を継続しがたい重大な事由」(性格の不一致)をあげることになります。
じゃあ、性格の不一致って言えば即離婚できるの?
そんなに簡単ではありません。
浪費や不貞であれば離婚理由を説明するのも容易ですが、性格の不一致という、蓄積された不満を説明するのは難しいのです。
上記にあげたケースも、当事者でなければ理解しづらい事柄ですよね。
殴られたわけでも、不倫をされたわけでもありません。
夫からしたら、のんびりしてただけさ~。
と、いうことになります。
じゃあ、別居するしかないのかしら…
別居もやり方によっては良い方法ではあります。
生活費をもらえることもありますから。
(この話は下記『私も、子どもも幸せになる再出発』セミナーにて弁護士より説明させて頂いています。)
もう我慢できない!
とにかく調停へ申し立てをして、なにがなんでも離婚したい!
と考えている方であれば、離婚理由を説明するときのコツがあります。
まずは最初の主張で、夫婦が今後元に戻る可能性はないと調停委員に印象付けられるように準備していくことです。
どうすれば印象付けられるの?
調停委員も人間ですから、第一印象がその後の審理に残ってしまいます。
自分の感情をコントロールして、整理整頓して臨むのがベストなのです。
離婚して・・・
性格の不一致というのは、負の感情の蓄積です。
それこそ昨日今日の不満ではない方がほとんどですよね。
あの時もこの時も、私は虐げられてきた…との絶望感。
自分の様々な夢をことごとくつぶされていったという失望感。
自分はいったい何をしてきたのか…との喪失感。
ですから、離婚が成立したとしても容易には相手を許せませんし、過去を振り返ることさえできないと思います。
そうすると自分のことも許せなくなってしまう方がいるのです。
性格の不一致という目に見えない事由が、わがままととらえられる世の中のおかしな考えかたのせいかもしれません。
自分を許せなくなるのは悲しいことですよね。
私はそう思い込んでいる方を見ると胸が押しつぶされそうになります。
なので、できれば少しずつでも相手や自分を許せるような心理状態になれるようにと思いますし、ご自身をいたわり、高められるようにと願っています。