子供の未来を考えたら、離婚を決断していました。
離婚に迷っていて決断するまでの日々は、つらく苦しいものです。
でも、あなたの心が決まれば、そこからは未来だけを考えて進めていかなければなりません。
もし、離婚を決断したならば、いろいろ乗り越えることがたくさんあります。
その中でもいちばん大切なのは子供へ離婚を伝えるということではないでしようか。
日々の生活で敏感な子供はいろいろ感じていると思います。
とにかく、子供の気持ちに気を配って伝えなければなりません。
子連れ離婚をした百生まいさんの、離婚を決断した時、その後に子供へ伝えた時の体験談から、子供の未来を考えることがどんなに大切であるかということが分かります。
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「人生最大の詐欺にあった!」
夫婦喧嘩の際に私がよく口にした言葉です。
結婚までは優しく普通に会話が成り立った夫も、いわゆる釣った魚に餌はやらない夫。
結婚と同時に会話は減り、しまいには私の問いかけにも反応を示さなくなりました。
そんな両親のもとに生まれ育った子供たちにとって、仲の良くない、会話のない両親は日常でした。
負の連鎖を断ち切るために決断した離婚
ぼんやりと離婚を意識していた私は、長男とのある会話によって「子供たちのために離婚を絶対にしなければいけない」とマインドチェンジすることとなりました。
私 「●●は、パパとママが仲良しになったら嬉しい?」
長男「なんで?別に今のままでいいじゃん?」
当時、長男は小学校低学年。反抗期でもなければ、素直に気持ちを表現してくれる可愛い息子でした。当然、「うん、パパとママが仲良しだったら嬉しい!」と回答が返ってくると思っていた私は、期待外れな息子の回答の真意を推し量っていました。
そして、子供たちを負の連鎖に巻き込んでしまっていたことに気付いたのです。
夫の両親も私たち同様に仲の悪い、会話のない夫婦でした。そんな家庭で育った夫にとって、会話のない夫婦は普通の状態であり、だからこそ私たちの関係にも何ら違和感を抱かなかったのでしょう。そして、同様に息子も明らかに不仲な両親の関係に何ら違和感を抱かなくなっていたのです。
「このままでは、子供たちも同じ道を歩んでしまう」、その危機感が私に離婚を決意させました。
離婚を前提とした別居を伝える
会話の成り立たない私たち夫婦は、離婚の話し合いすら成り立ちませんでした。そこで、私は離婚を前提とした別居に踏み切ることにしました。
別居後に夫から「子供たちを誘拐した」、と言いがかりをつけられないようにするためにも、弁護士から子供たちには丁寧に状況を説明して、別居の際に両親のどちらに付いていきたいか、本人たちの言葉で思いを伝えてもらうように、とアドバイスを頂きました。
そこで、「パパとママは仲が悪く、良くない状況である」「今の生活を今後も続けることはできない、ママは家を出る」「あなたはどうしたい?」と時間をかけて一人一人と話しをしました。
小学校高学年の長女は、普段から理不尽な父親の態度・暴力に嫌気がさしていたため、何の迷いもなく、むしろ新しい生活への期待感を膨らませて笑顔で話し合いをしました。
小学校中学年の長男は、両親の離婚ではなく、父親か母親を選ばないといけないこと、正確には母親を選びたいが、母親を選んだ際に父親からどのような罵声を浴びせられるか、それが不安でシクシクと泣いていました。
「誰の顔色も気にしなくていい。あなたの思う通りにしなさい」との投げかけに、小さく「ママについていく」と答えてくれました。
末子は、状況を理解するには幼すぎましたが、幸い普段から家庭に非協力的だった夫が不在になったところで、末子の心理面には大きな影響はありませんでした。
子供の幸せな将来のために決断を
私と似たような状況におかれながら、様々な理由から離婚に踏み出せないでいる方も多くいらっしゃると思います。
しかし、私たちの子供の世代は人生100年時代に突入し、家庭の存在はますます大切なものになります。
子供たちが幸せな家庭を築くためにも、たとえ「離婚」という道はたどらなくても、悪い状態は悪い、としっかりと子供に伝えることが大切だと思います。