離婚じゃない 卒婚という選択の巻 第15話






【15話の解説】
圭子さんと夫は、卒婚に向けて細かい条件を一つひとつ取り決めていきました。
その結果、最終的に決まった条件は以下の通りです。
・卒婚については親戚や友人に口外しないこと
・財産のうち現金部分は夫婦で折半する
・家は売却せず、名義は夫のままとする
・2階をリフォームして、キッチンとお風呂をつくる
・夫は1階、妻と次女は2階で生活し、お互い干渉しない
・家事など身の回りのことはそれぞれ、自分で行う
・夫は生活費として、これまでと同様の金額を毎月妻に渡す
・長女と孫が来たときは、1階のリビングで食事を共にするなど、お互いに協力する
・お互いの生活について干渉しない(どこに誰と行ったなどを聞くこともNG)
・相続は夫の死亡時は金融商品と現金を長女と次女で分け、不動産は妻と娘二人で
分ける 妻の死亡時は全財産を長女と次女で分ける
・これらの条件を正式な契約書として記録する
圭子さんの心は、長年の重圧から解放されたように軽くなりました。
「やったー!もう家やお金について心配する必要はないわ!」
卒婚という選択をしたことで、夫は自分の体裁・プライドを守ることができ
圭子さんは住む場所や生活費と次女の当面の生活費に関する不安を解消する
ことができました。
卒婚は、夫婦それぞれの希望を叶える道だったのです。
また家は売らず、2階をリフォームしてキッチンとお風呂をつけ、夫との動線も
なくしました。
夫と顔を合わせるのは長女と孫がきた時だけ、1階のリビングで食事をする時
だけです。
つづく