離婚じゃない 卒婚という選択の巻 第2話







【2話の解説】
圭子さんが離婚したい理由は、これまでの結婚生活で蓄積した不満でした。
圭子さんは結婚後、専業主婦として長年夫を支え、夫は仕事が忙しく留守がち
だっだため家のことはもちろん、二人の子育てもほぼ一人でこなしてきました。
「夫は仕事を頑張ってくれている。
私は子どもたちと家庭を守らなくては・・・」
夫が大手商社で定年退職するまで、一生懸命働いてくれたおかげで、経済的には
不自由することなく生活することができたので、圭子さんはとても感謝していま
した。
夫は体裁を気にするタイプで、外面がとても良い人です。
しかし、以前から夫は何かにつけて圭子さんのことを小馬鹿にしたり、陰険な
やり方でチクチク嫌味や小言を言い続けてきました。
夫「主婦は楽でいいよな」
圭子さん「そんな言い方しなくても・・・。
でも、夫のおかげでお金に困ることはないのだから
これくらい我慢しないと・・・」
子どもが小さい間は、何を言われても我慢していましたが、夫の定年退職後
一緒にいる時間が増えたこともあって、夫の態度に我慢ができなくなって
いました。
夫の言葉は、圭子さんに「自分の価値を否定されている」と感じさせるもの
でした。
数年前から、圭子さんは「理解されない」「尊重されない」ことに疑問を
持ち始め、夫に意見を言うようになりましたが、夫が気持ちを汲み取ろうと
する様子はありませんでした。
そして、ついには何度か大げんかをするようになったのです。
つづく